DVDの使い方が自由になって,そのあとになってDVDは普及した。iTunes ミュージックストアも使い方が自由になったからこそ,スタンダードになっている,ような気がする。最初っから自由ならいちばん楽だが,どっちにしても自由にならないなら,使わないし買いません。
quote:DVDを交換するサービスであるピアフリックス・コムは,入会費も月間会費もなく,1回の交換にかかる費用はわずか99セントで,交換したDVDは好きなだけ手元に置いておける。ピアフリックス・コムはウェブと電子メールを使い,ユーザーの欲しいDVDと持っているDVDのリストをマッチングさせて,交換を可能にしている。イーベイとオンラインDVDレンタルを複合したような感じだ。
記事には,このサービスは合法だとある。買ったDVDを友人と交換するのと同じなわけで,ユーザーはお金を取って売ったり貸したりしているわけではない。またピアフリックス・コム自体も,売ってるのはアマゾンにリンクしているだけだし,自らの手持ちのDVDを貸したり渡したりしてお金を得ていない。ユーザー同士を結びつけているだけで,セルでもない,レンタルでもない,またダウンロードでもない。米国のレコード産業はピア・トゥ・ピアソフトの利用者を直接訴えることで問題解決を図っているが(というより最終的にそれしか手がなかった状態),映画産業はピアフリックス・コムにななにか手を出せるのだろうか。なおピアフリックス・コムには,すでに2万5千個以上のDVDが交換可能になっていて,さらにすでにあるゲーム・CD以外のほかの製品にも拡大し,米国・カナダ以外の国際的な展開を狙っていると云う(3i.comの記事)。日本にもなにかを云う前に著作権! と口走る人たちがたくさんいるが,ピアフリックスが日本に来たらなにかできるかな。笑えるな。
買ってきた豚肉で肉野菜炒めを作ろうと豚汁を作ろうとなんの問題にならないのは当たり前だが,どうやら昨今の音楽・映画産業の姑息なやり口は,携帯電話で買った音楽は携帯電話以外では絶対使えません,iTunes ミュージックストアで買った曲はiTunesとiPodでしか再生できません,というように,使用方法を限定することしか能がないようだ。スーパーで,この豚肉を肉野菜炒め以外に使ったら法律で罰せられますと云ってるようなものだが,さてあなたはそんなスーパーで買いものをするだろうか。わたしはきょうは豚汁を作ることにしますごちそうさま。
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